湿布が光線過敏症の原因に?日光アレルギーの対処法や病院に行くべき目安とは
光線過敏症とは何か?
光線過敏症とは、日光を浴びることで皮膚に赤みやかゆみ、水ぶくれ、発疹などの症状が引き起こされる状態です。俗に「日光アレルギー」「紫外線アレルギー」とも呼ばれています。日光で皮膚に炎症が起こるものの一つに日焼けがありますが、光線過敏症との違いは次のとおりです。
■ 光線過敏症
・わずかな光線量でも生じることがある
・紫外線だけでなく可視光線(目に見える光線)によって起こることもある
・体質や使用している薬剤の影響で発症する
■ 日焼け
・強い日差しで引き起こされる
・紫外線によって生じる
・誰にでも起こりうる
強い日差しで生じる日焼けと異なり、健康な人では問題ないほどの少量の光線量が引き金となるのが光線過敏症です。
光線過敏症の原因は?
光線過敏症の原因は、①外因性と②内因性の2つに大きく分けられます。
① 薬剤や化粧品など外的な要因
肌に触れたり、口から体内に入ったものに含まれるクロモフォアという化学物質が原因で光線過敏症を引き起こすことがあります。皮膚に到達したクロモフォアが光を吸収して化学変化することで、皮膚に炎症を生じます。
■ 肌に触れるものの例
・湿布・塗り薬(ケトプロフェン製剤、ジクロフェナク製剤など)
・化粧品・香料・アロマオイル
・日焼け止め(オクトクレリン、オキシベンゾン配合剤など)
・植物(ライム、セロリ、パセリなど)
■ 口にするものの例
・飲み薬(利尿剤、糖尿病治療薬、抗菌薬、抗悪性腫瘍剤など)
・飲食物(柑橘類、セリ科植物など)
・サプリメント・健康食品(クロロフィル、ドクダミなど)
光線過敏症を引き起こすおそれのある医薬品にはさまざまな種類があります。しかし、湿布や飲み薬を使用して日光を浴びても、必ずしも光線過敏症が現れるわけではありません。副作用の出方には個人差があります。
② 体質や病気など内的な要因
特定の遺伝性疾患や代謝疾患、自己免疫疾患を持つ人の中には、日光に対する反応が敏感になり、光線過敏症が現れることがあります。代表的な病気は、色素性乾皮症やペラグラ(ビタミンB3欠乏症)、全身性エリテマトーデス(SLE)などです。
そのほか、多形日光疹や日光じんま疹など体質によって症状が現れる方もいます。
光線過敏症の症状
光線過敏症の症状の出方は、原因によって異なります。主な光線過敏症の特徴を紹介します。
光接触皮膚炎
湿布や塗り薬、香料、化粧品などが肌に触れた部分に日光が当たることで皮膚の赤み、かゆみ、発疹、水ぶくれなどを生じます。原因物質に触れた部分だけに症状が出るのが特徴です。例えば、湿布やテープ剤を貼った部分だけ四角形に症状が現れます。
薬剤性光線過敏症
飲み薬や注射薬を使用した後に、日光が当たった皮膚の広い範囲に症状が生じます。顔、首、手の甲など日光に当たりやすい部位に、皮膚の赤み、かゆみ、発疹、水ぶくれ、腫れなどが現れます。
日光じんま疹
日光に当たった部分に、じんま疹のような大きく盛り上がったような発疹や赤み、かゆみが生じます。日光を浴びてすぐに症状が現れ、日光を避けると数分から数時間で消えるのが特徴です。
多形日光疹
日光に当たった部分に、赤くぶつぶつした発疹やかゆみ、水ぶくれが生じます。多くの場合、日光に当たったあと30分~数時間で現れ、数日以内に落ち着きます。比較的若い女性に多く、夏に現れやすいのが特徴です。
光線過敏症の対処法
光線過敏症対策はまず、症状が出ないための予防が大切です。日光や原因物質を避けましょう。発症した場合は、症状に合わせて市販薬の使用や病院受診を検討しましょう。
日光対策を行う
光線過敏症の最大の予防法は、日光(紫外線、可視光線)を避けることです。光線過敏症と診断されたら、直射日光を浴びないように気を付けてください。
・帽子・長袖・日傘・サングラスなどで日差しから肌を守る
・UVカット素材の服を着用する
・日焼け止めはSPF・PAが高く、敏感肌用を使用する など
原因物質に合わせた対策をする
光線過敏症が外因性の場合は、原因物質に合わせた対策を行いましょう。
化粧品や香料、日焼け止めクリームなどで症状が現れている場合は、原因物質を配合していない商品を選ぶようにしましょう。湿布や飲み薬などによる副作用の場合は、使用の中止について、すみやかに医師にご相談ください。
また、今は症状が出ていない方も、光線過敏症の副作用の可能性がある湿布を使用するときは、患部に日光が当たらないように気を付けましょう。湿布をはがした後も4週間ほどは注意が必要です。
症状が強い場合は皮膚科で治療を
症状が軽い場合は市販のステロイド外用薬などで対処が可能です。しかし、症状が強い場合や、どのような薬を選んだら良いか分からない場合は、皮膚科を受診して医師に相談することをおすすめします。
皮膚科では症状に合わせて、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬や、皮膚の炎症を抑えるステロイド外用薬などを用いて治療します。
次のような場合は、早めに病院を受診しましょう。
・日光を浴びるたびに症状が現れる
・皮膚の赤みやかゆみが長引く・悪化する
・湿布を貼った部位が腫れる・発疹が出る
・市販薬を使っても改善しない、症状を繰り返す
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光線過敏症のよくある質問
冬や室内でも起きることがある?
光線過敏症は、紫外線が強くなる春から夏にかけて発症しやすい傾向にあります。しかし、紫外線以外の可視光線でも起こることがあるため、夏以外の季節でも注意が必要です。
また、わずかな日光でも症状が現れるため、窓越しに差し込む日光で症状が現れる場合もあります。
光線過敏症と診断されたら、季節や屋内外に関わらず、日光対策を心がけましょう。
子どもや高齢者にも起こる?
光線過敏症は子どもから高齢者まで起こる可能性があります。
主な発症原因は年齢によって異なります。
・幼児・小児:色素性乾皮症など遺伝性疾患によるもの
・成人:多形日光疹、日光じんま疹など体質によるもの
・高齢者:光接触皮膚炎・薬剤性光線過敏症など貼り薬・塗り薬・飲み薬によるもの
年齢に関わらず、光線過敏症と疑われる症状が現れて続くようならば、一度医師に相談してみましょう。
光線過敏症は治る?一生続く?
光線過敏症の原因が外因性の場合は、原因物質を避けることで症状が治まります。
一方で内因性の場合は、体質やもととなる病気によって治療方法が異なるため、医師にご相談ください。


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