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葛根湯と他の薬との飲み合わせ|頭痛薬・ロキソニン・花粉症の薬

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薬剤師監修日:

葛根湯は、副作用が比較的少ないと言われていますが、飲み合わせに注意が必要な薬もあります。この記事では、葛根湯の成分や効果を踏まえた上で注意すべき飲み合わせについて解説し、葛根湯の効果的な飲み方についてもご紹介します。

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監修薬剤師 :ミナカラ薬局 薬剤師 小寺 瑶
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編集者 :株式会社ミナカラ ライター 押切 隼
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葛根湯の成分と効果

葛根湯は、身近な漢方薬のひとつで、風邪のひきはじめなどの症状に使われます。

葛根湯は全部で7つの生薬から構成されています。

葛根湯を構成する生薬

葛根(カッコン)、麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)

葛根湯は以下の症状に効果を発揮するとされています。

●体力中等度以上の人の次の諸症

・風邪の初期(汗をかいていないもの)

・鼻かぜ、鼻炎

・頭痛

・肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み

風邪の引き始めに効く葛根湯の選び方についてはこちらの記事で紹介しています。

葛根湯の注意すべき飲み合わせ

他の薬との飲み合わせでは、特に葛根湯に含まれるふたつの成分の過剰摂取に注意が必要です。

特に注意したい成分 麻黄(マオウ)、甘草(カンゾウ)

麻黄には「エフェドリン」という成分が含まれています。この成分を摂り過ぎると、交感神経を過剰に刺激してしまい、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮といった副作用を起こす可能性があります。

甘草には「グリチルリチン」という成分が含まれています。この成分を摂り過ぎると、血液上昇やむくみといった症状を起こす「偽アルドステロン症」の原因になります。ほかにも、「ミオパチ―」という症状を招き、手足のだるさやつっぱり感、脱力感といった筋肉障害を引き起こすケースがあります。

●葛根湯と他の薬の飲み合わせ

注意したい飲み合わせ 風邪薬、頭痛薬、咳止め、鼻炎薬など

風邪薬との飲み合わせ

風邪薬にはエフェドリンやグリチルリチンといった、葛根湯と同じ成分を含むものが多く販売されています。同一成分を複数の薬から摂取すると、効き目が強くなり過ぎてしまい、体に悪影響を与える恐れがあります。また風邪薬には解熱作用があるものが多く、葛根湯の解熱作用と同時に働いてしまうと体温が下がり過ぎて思わぬ症状が出る場合があります。
飲み合わせたい場合は、薬剤師や医師に確認しましょう。

頭痛薬(イブ、バファリン、ロキソニンS)との飲み合わせ

市販薬の頭痛薬であるイブに含まれる「イブプロフェン」や、バファリンAに含まれる「アスピリン」、ロキソニンSに含まれる「ロキソプロフェンナトリウム」は炎症を鎮めるとともに、解熱作用ももたらします。

葛根湯は体温を上昇させ、生体防御機能を活性化させることで、初期のかぜ症状を緩和する薬のため、解熱鎮痛成分を含んでいる薬と併用することによって、お互いの作用を打ち消してしまう可能性があります。

頭痛薬を服用したい場合は、葛根湯をのんでから、4時間程度(葛根湯が1日2回服用タイプの場合は6時間程度)経過していれば、頭痛薬に変更していただいても大丈夫です。
働きの違うふたつの薬を飲み合わせると、どちらの効果も十分に得られないことがあるのでどちらが適しているか、薬剤師や医師に相談した上で服用しましょう。

花粉症の薬(アレグラ)

アレグラに含まれる「フェキソフェナジン塩酸塩」と葛根湯の成分は、お互いに効果を打ち消し合ったり、過剰に効果を強めることはないので、基本的には飲み合わせも問題ないとされています。ただし、市販の花粉用鼻炎薬にはエフェドリンと同じ作用を持つ成分(プソイドエフェドリンなど)が配合されていることも多いため、併用する際には薬剤師や登録販売者に相談することをおすすめします。

葛根湯を飲むタイミングと効果的な飲み方

葛根湯を飲むためには、飲むタイミングや飲み方に気を付けましょう。

葛根湯は食前または食間に飲みましょう

漢方薬を食前または食間(食事を終えてから約2時間後)に服用するのは、胃の中が空になっているほうが、薬効成分をよく吸収すると考えられているからです。葛根湯の成分を効果的に吸収するためには食前または食間に飲みましょう。ただし、消化器系が弱い人は副作用のリスクを避けるために、食後に飲んでも構いません。

顆粒タイプの葛根湯をお湯に溶かして飲む

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体がゾクゾクして寒気がとれないかぜのひきはじめや、頭痛,肩こりなどの症状に。

顆粒タイプなので、錠剤が苦手な方におすすめです。

効能効果

体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み

市販の漢方薬は、生薬を煎じた濃縮エキスによるエキス剤を使用しています。エキス剤をお湯に溶かした方が煎じ薬の形に似ているため、お湯に溶いて味や香りを味わいながら服用することもあります。その際には顆粒タイプの葛根湯を100~120mlのお湯に溶かして飲みましょう。

ただし、お湯に溶いて服用する場合と、そのまま服用した場合とで効果の違いについて比較した報告はありません。充分な量の水や白湯で服用している場合は、そのままでもほとんど同じ効果が得られると考えてよいでしょう。

錠剤で飲む場合は多めの水で

忙しいからお湯に溶かして漢方の味や香りをじっくり味わえないという人、味・香りが苦手な人は、錠剤の葛根湯を服用しましょう。ただし錠剤を飲む場合は、喉に詰まらせないよう多めの水で飲んでください。また、ジュースや牛乳などで服用すると、飲料の成分が葛根湯の吸収を阻害する可能性があるので避けましょう。

葛根湯を効果的に服用しましょう

風邪の引きはじめや肩こりなど身近な症状に使用される葛根湯ですが、適切な効果を得るためには飲み方や飲み合わせに注意することが大切です。葛根湯の服用について迷った場合は、医師や薬剤師に必ず相談しましょう。

記事で紹介されている商品一覧

監修薬剤師

ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶

(経歴)
  • 福岡大学薬学部薬学科卒業
  • 福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
  • 株式会社大賀薬局
  • 株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
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編集者

株式会社ミナカラライター押切 隼

食や健康への興味から、フードマネジメント協会が認定するヘルシー&ビューティー フードアドバイザー3級 を取得しています。薬剤師と二人三脚で、医療と健康に関する情報を正しくお届けします。

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