ロコアテープは新しい湿布薬!副作用や使い方の注意点を解説

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ロコアテープの効果や副作用、使い方を解説。同じ抗炎症薬であるロキソニンテープやモーラステープとの違いや、併用が可能かについても解説します。

ロコアテープとは

ロコアテープは一般名を「エスフルルビプロフェン」という、抗炎症薬の一つです。

2015年に販売が開始された新しい貼り薬で、成分のエスフルルビプロフェンはロキソニンやイブプロフェンなどと同じく非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類されています。痛みや炎症を引き起こすプロスタグランジンという物質の発生を抑えることで、痛みや炎症をやわらげる作用をもつ薬をNSAIDs(エヌセイズ)と呼んでいます。

有効成分の一つとしてハッカ油を配合しているため独特のにおいや、スースーする使用感があります。

ロコアテープの効果

ロコアテープは、変形性関節症の痛みや炎症をおさえる効果があります。

変形性関節症とは、関節の軟骨がすり減ることで痛みや炎症が生じ、その症状が続くことで関節が変形してしまう病気です。変形性関節症では、ロコアテープなどの抗炎症薬による薬物療法、関節まわりの筋肉を鍛えることで関節の機能を保つ運動療法、変形してとがった骨を削ったり軟骨のかけらを取り出したりする手術での治療が行われています。

ロコアテープは新しい薬で使用実績が少ないこともあり、2017年8月現在では変形性関節症のみの適応となっています。将来的にはフルルビプロフェンと同様、肩こりや腱鞘炎、筋肉痛などにも適応する可能性があります。

※「適応」とは国が認めている薬の効果のことで、適応に記載がない症状・疾患に対しては基本的には使用されません。

腰痛・肩こりへの使用について

ロコアテープは2017年8月現在、変形性関節症にのみに適応しているため、変形性関節症が原因となっている腰痛や関節痛には使用できます。

変形性関節症以外の疾患、たとえば緊張性の肩こりやぎっくり腰・テニス肘などには適応がないため、これらの疾患ではほかのテープ剤を使用する方が良いでしょう。

効果時間について

ロコアテープは24時間ほど効果が持続します。

同じものを貼り続けていても効果が持続するわけではないので、しっかりと1日ごとに貼り替えましょう。

ロコアテープの使い方

1日1回、患部に貼り付けて使用します。

1日の使用量は最大2枚までです。1日に3枚以上使うと薬の血中濃度が高くなってしまい、副作用が現れやすくなるので1日の使用量を守りましょう。

肘やひざなどよく動かす関節部に使用する場合は、テープの端がはがれやすいので固定テープやサポーターなどで補強してください。

はがれたときは貼り替えていいの?

汗をかいてはがれてしまった場合など、新しく貼り替えるときには注意が必要です。新しく貼り替えたいものが2枚目であれば問題ありませんが、3枚目になってしまう場合は新しいロコアテープに貼り替えることはできません。

必ず1日最大2枚という用量を守りましょう。

また、新しいロコアテープに貼り替えるときは前に貼ったものははがします。すぐに貼りなおすと皮ふがかぶれてしまう恐れがあるので、汗をよく拭き、皮ふを休ませてから貼り替えたり、貼る場所をずらすなどすると良いでしょう。

ロコアテープの使用上の注意:禁忌・妊娠中の注意など

禁忌:ロコアテープを使えない人

次のような症状がある方はロコアテープを使用できません。体に何らかの病気があるときは、必ず医師に伝えましょう。

■消化性潰瘍(胃潰瘍や十二指腸潰瘍)のある方

■血液に重篤な異常がある方

■肝・腎機能に重篤な障害がある方

■重篤な心機能不全のある方

■重篤な高血圧症のある方

■ロコアテープに入っている成分やフルルビプロフェンを使用して過敏症状を起こしたことがある方

■抗炎症薬や解熱鎮痛薬などを使用してぜんそく(アスピリン喘息)を起こしたことがある方

妊娠中・授乳中の注意

【妊娠後期】

妊娠28週以降の方は使用できません。動物実験で母体の異常や死産数の増加が報告されています。

【妊娠中期以前】

妊娠27週以前の方や妊娠している可能性のある方は、使用した経験が少ないため安全性が確立されていません。予期せぬ副作用や身体以上を起こすおそれがあるため、医師の指示がない限りは使用しないでください。

【授乳中】

ロコアテープを使用中は授乳しないでください。薬の成分が母乳中に移行することが確認されています。

15歳未満の注意

15歳未満の使用については、使用した経験が少ないため安全性が確立されていません。予期せぬ副作用や身体異常を起こすおそれがあるため、医師の指示がない限りは使用しないでください。

高齢者

高齢者では副作用があらわれやすいので、副作用には注意しながら使用してください。

入浴時の注意

入浴に関しては特に注意喚起されておりませんが、かぶれやすくなるので貼ったままの入浴はなるべく避けましょう。入浴前に一度はがし、入浴後は汗が引き肌が落ち着いてから再度貼りなおしてください。

保管方法と使用期限

日光や湿気を避け、常温で保管してください。また、子どもが誤って口に含んでしまわないよう、子どもの手の届かない場所に保管してください。

ロコアテープの使用期限はおよそ2年ですが、もしロコアテープが余った場合は手元に残したり、ほかの人に譲渡したりせずに処分してください。処分に困った場合は医療機関や調剤薬局に相談してください。

ロコアテープの副作用

ロコアテープを使用後、貼りつけた部分の皮ふの炎症・はれ・湿疹などが報告されています。このような症状が現れた場合は、医師・薬剤師にロコアテープを使い続けても良いのか確認してください。

同じNSAIDsでもモーラステープなどは日光などの強い光に当たると真っ赤に腫れるような光線過敏症が副作用にありますが、ロコアテープは光線過敏症が報告されていません。ロコアテープは日光などの光線を気にせず使用することができます。

胃腸障害について

テープの薬でも皮ふから吸収されて血中へ移行するため、頻度は低いですが飲み薬で起きるような胃腸障害が起こることがあります。もし症状が出るようであれば医師に相談しましょう。

重大な副作用

滅多に現れることはありませんが、ショック、アナフィラキシー、急性腎不全、ネフローゼ症候群、胃腸出血、再生不良性貧血、喘息発作の誘発(アスピリン喘息)、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis : TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎、意識障害、意識喪失をともなう痙攣といった重大な副作用が報告されています。

胃もたれや胃痛などの胃腸の異常、体のだるさ・むくみや尿量減少、ぜんそく、じんましんや顔・まぶたのはれなどの症状が現れた場合は重大な副作用の初期症状のおそれがあるため、医療機関を受診しロコアテープを使用中であることを医師に伝えてください。

ロコアテープとほかの薬の併用について

ロコアテープは、ほかのテープ剤と比べて併用してはいけない薬、併用に注意が必要な薬が多数あります。

ロコアテープの有効成分であるエスフルルビプロフェンは、ほかのNSAIDsに比べて血中に吸収されやすいため併用する薬には注意が必要です。

併用禁忌

ニューキノロン系抗菌薬の中でプルリフロキサシン、エノキサシン水和物、ロメフロキサシン、ノルフロキサシンと併用すると、けいれんが現れるおそれがあるためロコアテープとは併用しないでください。また、上記以外のニューキノロン系抗菌薬を使う場合も、けいれんの症状に注意しながら使用してください。

ほかの痛み止めとの併用

内服薬・外用薬を問わずロキソプロフェンやイブプロフェンなど、ほかの抗炎症薬との併用はできるだけ避けましょう。

ロコアテープの成分は血中に吸収されやすいので、同じ作用をもつロキソプロフェンやイブプロフェンなどNSAIDsに分類される薬との併用により、副作用が現れやすくなると考えられます。

併用注意

ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDsのほかにも、併用に注意が必要な薬があります。使用している薬がある場合は、必ず医師・薬剤師に伝えてください。

ロコアテープ・ロキソニンテープ・モーラステープの違い

3つのテープはどれも鎮痛消炎剤ですが、有効成分がそれぞれ異なるため効果や使い方にも違いがあります。

効果の違い

ロコアテープは変形性関節症にしか適応がないので、ほかの症状には使われません。

ロキソニンテープは変形性関節症に加え、筋肉痛、捻挫や打撲などの外傷による痛み・はれ、肩こりなどに使用されています。

モーラステープの適応は幅広く、腰痛症、腱鞘炎、肩こり、テニス肘のほか、リウマチなどにも使用されています。

使い方の違い

1日の使用回数に違いはなく、どのテープ剤も1日1回、痛みや腫れがある患部に貼ることになっています。

大きく違うのは、ロコアテープでは1日の使用枚数が2枚までと制限されている点です。ロキソニンテープ、モーラステープでは1日の使用枚数に制限がないので、スポーツや家事などでテープ剤を濡らしてしまいやすかったり患部を動かす機会が多い人には、使用枚数に制限がないロキソニンテープやモーラステープの方が向いているでしょう。

製品名 使用回数 使用枚数
ロコアテープ 1日1回 1日2枚まで
ロキソニンテープ 1日1回 制限なし
モーラステープ 1日1回 制限なし

値段の違い

ロコアテープは1枚あたりの価格が44.8円となっています。ロキソニンテープ100mgでは1枚あたり37.9円、モーラステープL40mgは1枚あたり40.1円で、薬価にはそこまで大きな違いはありません。

製品名 1枚あたりの成分量 1枚あたりの薬価
ロコアテープ 40mg 44.8円
ロキソニンテープ100mg 100mg 37.9円
モーラステープL40mg 40mg 40.1円

2017年8月現在

薬価の比較にあたっては成分によって効果が異なるため、1枚の大きさが同じ製剤(いずれも10cm×14cm)を参考にしています。また、成分量によって効き目が違うというものではありません。

おわりに

ロコアテープは適応となる疾患が変形性関節症に限定されています。

医師の指示なく変形性関節症以外の症状にロコアテープを使用して、もし重大な副作用や副作用による後遺症が残った場合は救済制度の補償を受けることができません。

医師の指示なく自己判断でロコアテープを使用することは避けましょう。

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