鼻風邪に効く市販薬はある?鼻風邪に効く市販薬の選び方を紹介
鼻風邪(鼻水、鼻づまりなど)に効く市販薬はある?
鼻風邪に効く市販薬には、抗ヒスタミン成分が配合された飲み薬・点鼻薬、複数の有効成分が配合された総合感冒薬、漢方薬などがあります。
抗ヒスタミン成分配合の飲み薬・点鼻薬
抗ヒスタミン成分には、クロルフェニラミンマレイン酸塩や、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩などがあり、鼻水や鼻づまりなどに効果をあらわします。
抗ヒスタミン成分は、ヒスタミンの作用をブロックすることで症状をおさえますが、ヒスタミンは脳の中で、起きている状態を保つための神経伝達物質としても働いています。
そのため、抗ヒスタミン成分が身体に吸収され、脳に到達すると、眠気や倦怠感を引き起こすことがあります。
■飲み薬と点鼻薬の違い
点鼻薬には、鼻の症状にピンポイントで効果を発揮し、眠気も出にくいなどといったメリットがあります。しかし、鼻をかんでから鼻の中に挿入する必要がある、使用時の不快感・刺激感がある、使用後の苦味があるというデメリットもあります。
一方、飲み薬は飲むだけで済むため服用しやすく、比較的場所を選ばずに使えるなどといったメリットがありますが、成分によっては眠気などの副作用が出やすいものがあるというデメリットもあります。
なお、飲み薬と点鼻薬は、どちらも鼻の症状に効く薬として病院でも広く使われており、効果の優劣について一概には言えません。
総合感冒薬
一般的に風邪薬と呼ばれるものを総合感冒薬(そうごうかんぼうやく)といい、抗ヒスタミン成分や鎮咳成分、解熱鎮痛成分など様々な有効成分が配合されています。
総合感冒薬は、鼻水や鼻づまりだけでなく、咳・熱・喉の痛みなどの様々な症状に効果をあらわしますが、様々な有効成分が配合されている分、眠気などの副作用が起こる可能性が高くなります。
漢方薬
風邪による鼻の症状に効く漢方薬には、小青竜湯という薬があります。
小青竜湯は、冷えた体を温めながら体内の水分代謝をうながすことで、鼻風邪などを改善します。眠くなる成分が入っていないため、仕事や学校で眠くなりたくない方にも適しています。
鼻風邪に効く市販薬の選び方
風邪の症状が鼻水や鼻づまり、くしゃみなど鼻だけの場合は鼻炎薬・点鼻薬を、鼻の症状以外に熱や喉の痛みなどがでている風邪には総合感冒薬を選びましょう。
なお、風邪による鼻の症状がある場合で、「とにかく眠気をおさえたい」という方は漢方薬を選びましょう。
| 薬の種類 | こんなとき、こんな方に |
|---|---|
| 鼻炎薬 点鼻薬 | 鼻の症状だけの風邪に |
| 総合感冒薬 | 鼻の症状以外にも熱、喉の痛みなどの症状を伴う風邪に |
| 漢方薬 | 眠くなっては困るという方に |
鼻風邪に効く市販薬
▶鼻の症状以外にも熱・喉の痛みなどを伴う風邪に効く薬を探している方
鼻の症状だけの風邪に|鼻炎薬・点鼻薬
コルゲンコーワ鼻炎ジェルカプセルα
| 効能効果 |
|---|
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急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭が重い |
抗ヒスタミン成分のd-クロルフェニラミンマレイン酸塩と、鼻粘膜の充血やハレを抑え、鼻づまりを緩和するフェニレフリン塩酸塩など5つの有効成分が、風邪による鼻炎症状に効果をあらわします。液状ジェルカプセルタイプの飲み薬です。
15歳から服用できます。
アルガードクイックチュアブル
| 効能効果 |
|---|
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急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い) |
抗ヒスタミン成分のメキタジンと、鼻粘膜の充血や腫れを抑えて鼻づまりを改善するフェニレフリン塩酸塩を含む4種の有効成分が、風邪による鼻炎症状に効果をあらわします。水なしでいつでも服用できるチュアブルタイプの飲み薬です。
メキタジンは第2世代抗ヒスタミン成分で比較的眠くなりにくい成分です。ただし、服用後の車の運転はしないでください。15歳から服用できます。
アレルギール錠
| 効能効果 |
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○皮膚のかゆみ、湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ ○鼻炎 |
抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩を含む4種の有効成分が、風邪による鼻炎症状に効果をあらわします。錠剤タイプの飲み薬です。
4歳から服用できます。
キッズバファリン鼻炎シロップS
| 効能効果 |
|---|
| 急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い) |
抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩を含む3種の有効成分が、風邪による鼻炎症状に効果をあらわします。シロップタイプの飲み薬です。
3か月〜10歳のお子様まで服用できます。ただし、2歳未満の乳幼児は医師の診察を優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。
ナザール「スプレー」
| 効能効果 |
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アレルギー性鼻炎、急性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:鼻づまり、鼻水(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重 |
抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩と、鼻粘膜の充血や腫れを抑えて鼻づまりを改善するナファゾリン塩酸塩を含む3種の有効成分が、風邪による鼻炎症状に効果をあらわします。
7歳から使用できます。
1日最大6回使えます。3日間位使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医師・薬剤師にご相談ください。また、長期連用しないでください。
鼻水以外に熱・喉の痛みなどを伴う風邪に|総合感冒薬
総合感冒薬にはそれぞれ含まれている成分などに違いがありますが、以下の薬はいずれも効能効果に変わりはないため、服用年齢や剤形、服用回数といった特徴を参考にお選びください。
なお、総合感冒薬と栄養ドリンクは併用してもかまいませんが、カフェイン等一部の成分が重複することがあるので、併用前に薬剤師に相談してください。
ベンザブロックS
| 効能効果 |
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かぜの諸症状(鼻水、鼻づまり、のどの痛み、くしゃみ、せき、たん、悪寒(発熱によるさむけ)、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
鼻水・鼻づまりに効く2種類の成分のほか、解熱鎮痛成分アセトアミノフェンなど、合計で8種の成分が風邪による熱や喉の痛み、頭痛などの症状を緩和します。
鼻水・鼻づまりを改善する成分として配合されている抗ヒスタミン成分d-クロルフェニラミンマレイン酸塩によって眠くなることがあるため、服用後の車の運転はしないこととされています。
プレコール持続性カプセル
| 効能効果 |
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かぜの諸症状(のどの痛み、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、せき、たん、発熱、悪寒、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和 |
鼻水・鼻づまりをおさえる成分、さらに2種類の解熱鎮痛成分など、風邪の11症状に効き目を発揮する7種の有効成分を配合した薬です。
効き目が持続するよう工夫されているため、1日2回の服用で済みます。
キッズバファリンかぜシロップP
| 効能効果 |
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かぜの諸症状(鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、せき、たん、頭痛、のどの痛み、関節の痛み、筋肉の痛み、発熱、悪寒)の緩和 |
解熱鎮痛成分のアセトアミノフェンや気管支を広げる成分dl-メチルエフェドリン塩酸塩配合。そのほか咳止め成分デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物や痰を出しやすくする成分グアイフェネシン、鼻水、くしゃみを和らげる成分ジフェンヒドラミン塩酸塩といった風邪の諸症状に効果を発揮する有効成分を配合した総合感冒薬です。
生後3か月から6歳のお子様まで服用できます。ただし、2歳未満の乳幼児は医師の診察を優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。
眠くなる成分が入っていない薬|漢方薬
小青竜湯エキス顆粒クラシエ
| 効能効果 |
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体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症 |
顆粒タイプの小青竜湯で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水がでる症状に適しています。
生後3か月以上から服用できます。ただし、1歳未満の乳幼児は医師の診察を優先し、やむを得ない場合にのみ服用させてください。顆粒タイプのため、錠剤を飲み込むのが苦手な方に適しています。
クラシエ漢方小青竜湯エキスEX錠
| 効能効果 |
|---|
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体力中等度又はやや虚弱で、うすい水様のたんを伴うせきや鼻水が出るものの次の諸症:気管支炎、気管支ぜんそく、鼻炎、アレルギー性鼻炎、むくみ、感冒、花粉症 |
錠剤タイプの小青竜湯で、うすい水様の痰を伴う咳や鼻水がでる症状に適しています。
5歳から服用できます。
錠剤自体が生薬特有の味やにおいを感じにくいようフィルムコーティングされているため、漢方薬に慣れていない方でも比較的服用しやすいです。
市販の風邪薬の選び方
市販の風邪薬には、鼻の症状につかえる薬だけでなく、咳がひどい風邪の諸症状に使える薬や喉の痛みが強い風邪の諸症状に使える薬などもあります。
以下の記事では、咳がひどいときや喉の痛みが強いときの風邪の諸症状に使える市販薬などについて紹介しています。
鼻水や鼻づまりなどの症状があらわれる原因
鼻水や鼻づまりの症状は風邪以外にも、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが原因でも起こることがあります。
花粉・ハウスダストなどのアレルギー性鼻炎の場合
花粉・ハウスダストなどのアレルギー性鼻炎の場合は、アレルギー用の薬を選びましょう。アレルギー性鼻炎に効く市販薬の選び方については、以下の記事で紹介しています。
副鼻腔炎の場合
副鼻腔炎に効果がある市販薬には、主に漢方薬や生薬製剤があります。副鼻腔炎に効く市販薬については、以下の記事で紹介しています。
発熱の症状がある場合の対処法
発熱や咳などの症状があらわれた場合、まずは抗原定性検査キットでセルフチェックをしましょう。
抗原定性検査キットは、国が承認した医薬品の抗原定性検査キットを使用してください。
国が承認した医薬品の抗原定性検査キットには、「体外診断用医薬品」もしくは「第1類医薬品」と明記されています。
| 特徴 |
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・製品1箱に2回分の検査キットを含む ・自宅で検査でき、20分で結果がわかる ・14時までの注文完了で当日発送、最短で翌日に到着※ ・研究用ではなく一般用医薬品として厚生労働省に承認されている製品 |
※お届け先や状況によって翌々日以降の到着となる場合があります。詳しくは配送ポリシーをご覧ください。
新型コロナの感染疑いがある発熱に解熱剤を飲んでいい?
病院を受診する前に解熱剤を服用したいとき、基本的には市販の解熱剤を服用しても問題ありません。
ただし、解熱剤の種類や服用する方の年齢や体質によっては、服用をさけたほうがよい場合もあるため注意が必要です。
以下の記事では、新型コロナウイルスの発熱に効く市販の解熱剤、解熱剤の選び方などを紹介しています。


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