しみ・そばかすの治し方|病院治療とセルフケア
しみ・そばかすの治し方
しみ・そばかすは病院での施術や市販の医薬品を使って対処することができます。しみ・そばかすの対処法について、病院で治療する方法と自宅でケアする方法の2つに分けて解説します。
病院で治療する方法
皮膚科などでレーザー治療や処方薬などを用いて治療する方法です。医師と相談しながら適した治療方法を決めることができますが、治療費が高額になりやすいのが特徴です。
自宅でケアする方法
自宅で市販薬を服用する方法などです。
また、普段の生活をひと工夫することでしみ・そばかすを薄く、目立たなくすることができます。市販薬の場合、購入後は医師や薬剤師と相談しづらいため、ご自身で症状の経過や生活習慣に気を付ける必要があります。
| 対処法 | 特徴 |
|---|---|
| 病院で治療する | ・保険が適用されないケースが多い ・市販薬でのケアに比べて高額 ・医師や薬剤師に相談できる |
| 自宅でケアする | ・病院治療に比べて安価 ・医師や薬剤師に相談しづらい |
病院で行われるしみ・そばかす治療
病院で行われるしみ・そばかす治療はいくつかの種類に分かれています。その中でも代表的なものについて紹介します
●レーザー治療
レーザー治療は、レーザー光線によってしみの原因となるメラニン色素を破壊することで、しみを消す治療方法です。自然な肌の色味に改善します。
●フォトフェイシャル(光治療)
フォトフェイシャルは、レーザー治療よりも広範囲の波長の光を照射することで、しみ・そばかすなどの肌トラブルを改善することができる治療方法です。肌へのダメージが比較的少ないことが特徴です。
●ケミカルピーリング
ケミカルピーリングでは、薬品を皮膚に塗って角質層~表皮上層部をはがれやすくし、肌のターンオーバーが正常になるように促します。ターンオーバーを正常化することで、しみ・そばかすなどを改善する治療方法です。使用される薬品も様々な種類があり、肌の状態や肌質に合わせたものを選ぶ必要があります。
病院治療のほとんどは保険適用外
しみの種類や症状によっては健康保険の適用内で治療ができる場合もありますが、一般的なしみのほとんどは保険適用外になるため、病院でのしみ・そばかす治療は高額になりやすくなっています。
病院で処方される薬
病院で処方されるしみ・そばかすに効果を発揮する薬のほとんどは保険適用外です。そのため全額自己負担となるケースが多いです。
自宅でできるしみ・そばかす対策
自宅でケアする場合は市販薬を使用することで、しみ・そばかすを薄く目立たなくすることができます。
しみの原因は主に、肌に沈着したメラニン色素です。メラニンは紫外線を浴びることによって、肌の奥にあるメラノサイトという細胞から生成されます。
市販薬によってメラニンの生成を抑制したり、沈着したメラニン色素を体外へ排出するのを促す効果が期待できます。
飲み薬とクリームの違い
しみ・そばかす対策として市販されているクリームは、ほとんどが医薬部外品と呼ばれる部類です。医薬部外品と表記されているクリームは、しみを予防する効果は認められていますが、すでにできてしまったしみに対する効果は認められていません。すでにできてしまったしみに対しては、医薬品としてしみに対する効果が認められた飲み薬の使用をおすすめします。
しみ・そばかすに効く薬の成分
しみ・そばかすの種類によって対策に適した薬の成分も異なります。しみ・そばかすに効果がある主な成分は以下の通りです。

肝斑の場合のみ、他の種類のしみ・そばかすとは効く成分が異なります。薬を選ぶ際は含まれている成分に注意してください。
しみ・そばかすに効く市販薬の選び方
しみ・そばかすに効く市販薬を選ぶ際は、薬の成分や服用回数などで選ぶと良いでしょう。それぞれの選び方の基準について解説します。
成分で選ぶ
しみ・そばかすに効く飲み薬の主な成分について紹介します。成分によって効果が異なります。
薬を選ぶための参考にしてください。
●ビタミンC
別名をアスコルビン酸といいます。すでに肌に沈着したメラニン色素を無色化し、新しいメラニン色素の沈着を緩和します。
●L-システイン
L-システインはアミノ酸の一種です。メラニン色素の生成をおさえ、体外へ排出する働きを促します。ビタミンCやビタミンB類と一緒にしみ・そばかすの薬に用いられます。
●ビタミンB2・ビタミンB6
ビタミンB2・ビタミンB6はともに皮膚の健康を保つ働きをします。どちらもたんぱく質や脂質などの代謝を助ける大切な成分です。
●ビタミンE
ビタミンEは血行を促進して新陳代謝を促すほか、抗酸化作用によりメラニンの過剰な生成を妨げます。また、ビタミンCと一緒に摂取することで相乗効果が得られます。
●トラネキサム酸
トラネキサム酸はアミノ酸の一種で、肝斑に効果をあらわします。メラニンを生成する元となるメラノサイト自体の活性化を防ぎます。
成分の種類が多い薬の方がいい?
しみ・そばかすに効く薬は、商品によって配合されている成分の種類が異なります。種類が多い方が絶対に効く、ということはありませんが、幅広い成分を補うことができるため、ご自身に不足している成分を補給できる可能性が高いです。
また、しみ・そばかすの薬は、成分の含有量が多いからといってよく効くとは限りません。薬を服用し、効果が出るまでに必要な成分量や、体が吸収できる成分量には個人差があります。
大切なのは、体が不足している成分やご自身のしみに合った対策成分を補うことです。薬を選ぶときの、ひとつの参考として覚えておくと良いでしょう。
内容量や服用回数で決める
薬によって1日の服用回数が異なります。薬を飲む回数をなるべく減らしたい方は1日の服用回数が少ない薬を選ぶなど、ご自身のライフスタイルに合わせて薬を選択しても良いでしょう。
しみ・そばかすに効く市販薬
しみ・そばかすに効果がある市販薬をそれぞれ紹介します。成分や服用回数を参考に、ご自身に合った薬を選びましょう。
しみ・そばかすに効く市販薬
| 成分 | 分量(成人1日最大量) |
|---|---|
| ビタミンC |
2000mg |
| リボフラビン酪酸エステル (ビタミンB2誘導体) | 6mg |
ビタミンC「2000」は6錠(成人1日最大量)あたりビタミンC を2000㎎配合。ビタミンCはしみ・そばかすの原因となるメラニンの生成をおさえ、皮膚への色素沈着を緩和します。また、ビタミンB2によって肌の健康を維持します。
| 成分 | 分量(成人1日量) |
|---|---|
| L-システイン | 240mg |
| アスコルビン酸(ビタミンC) | 500mg |
| パントテン酸カルシウム | 24mg |
ハイチオールCプラス2に配合されているビタミンCとL-システインは肌に沈着したメラニンの無色化、新しいメラニンの生成の抑制、肌のターンオーバーの正常化、メラニンの排出といった作用を発揮します。さらに、パントテン酸カルシウムが皮膚の健康を維持します。こだわりのコーティング技術によって、小粒で飲みやすくなっています。
| 成分 | 分量(成人1日量) |
|---|---|
| L-システイン | 240mg |
| アスコルビン酸(ビタミンC) | 300mg |
| ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 6mg |
| パントテン酸カルシウム | 24mg |
システィナCⅡにはビタミンCやL-システインに加え、ビタミンCの働きを助けるパントテン酸カルシウム、皮膚の健康を維持するビタミンB6が配合されています。皮膚の新陳代謝を促進し、メラニンの排出に効果を発揮します。
自宅でできるしみ・そばかすのセルフケア
普段の生活の中でできる、しみ・そばかすを改善するための方法について解説します。できてしまったしみを薄くし、新しくしみを作らないように気を付けましょう。
紫外線を防ぐ
紫外線はしみの原因のひとつです。紫外線は日差しの強い夏だけでなく、1年に渡って影響を及ぼします。日焼け止めや日傘などを使って紫外線を防ぎましょう。できるだけ長袖を着用し肌の露出を減らすと効果的です。
肌を保湿する
肌が乾燥していると、紫外線によるダメージを受けやすくなってしまいます。毎日の洗顔後に保湿剤などで保湿するようにしましょう。顔以外でも保湿剤を利用するとより効果的です。
ストレスを溜めない
ストレスは肌の老化の原因となる活性酸素を増やします。しみだけでなく、しわなどの原因にもなるため注意しましょう。また、ストレスは女性ホルモンのバランスを乱し、肝斑の原因にもなります。運動や趣味など自分にあったストレス解消法を見つけてください。
睡眠をしっかりとる
睡眠不足は肌にとって良いことはありません。規則正しい生活習慣は活性酸素の増加を抑え、肌のターンオーバーを促し、女性ホルモンのバランスを整えます。休日につい夜更かししてしまうと睡眠のリズムが崩れ、睡眠不足の原因となるため注意しましょう。毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きることを心がけると体内時計が調整され、規則正しい睡眠のリズムを作ることができます。
継続することが大切
しみ・そばかす対策は継続することが大切です。一度できてしまったしみは、薬を使えばすぐに消えるというものではありません。紫外線予防や規則正しい生活習慣、そして、しみ・そばかすに効果がある飲み薬の服用を継続して行うことで、しみを薄く目立たなくすることができます。
市販薬で治らない場合は病院へ
市販薬で改善がみられない場合は、一度病院を受診されることをおすすめします。皮膚がんなどの病気が隠れている可能性もあるため、気になるしみがある場合は早めに医師に相談しましょう。

昭和大学大学院薬学研究科修了
昭和大学薬学部客員講師
株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
薬局、ドラッグストアで臨床経験を積み、その後昭和大学薬学部の教員、チェーンドラッグストア協会の教育機関でOTCの研修講師を務める。
【著書】
•現場で差がつく! もう迷わない! ユーキャンの登録販売者お仕事マニュアル 症状と成分でわかるOTC薬
•現場で差がつく! ユーキャンの新人登録販売者お仕事マニュアル

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