口内炎にビタミン配合剤は効く?
口内炎は、ビタミンB2・B6などが配合された市販薬や、抗炎症成分(トラネキサム酸)が配合された市販薬を服用することで、症状を緩和できます。
ビタミンB2・B6の働き
ビタミンB2・B6には、粘膜の機能を正常にする働きがあります。
ただし、ビタミンB2・B6が配合されていても、口内炎に効能効果がない市販薬もあります。そのため、口内炎に効く市販薬を購入する際は、効能効果に口内炎の記載があるかを確認してから購入してください。
抗炎症成分の働き
抗炎症成分であるトラネキサム酸には、痛みや腫れを鎮める働きがあります。
口内炎による痛みや腫れを緩和したい場合は、ビタミンB2・B6に加えて、抗炎症成分が配合された市販薬がおすすめです。
口内炎に効く市販のビタミン配合剤
トラフル錠
トラフル錠 24錠【第三類医薬品】
効能効果 |
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口内炎、咽頭炎・扁桃炎(のどのはれ、のどの痛み) |
トラネキサム酸やビタミンB2、B6などが配合された市販薬です。
抗炎症成分であるトラネキサム酸には、口内炎による痛みを緩和する働きがあります。ビタミンB2、B6には、粘膜に作用して機能を正常にする働きがあります。
7歳から服用できます。服用回数は1日3回です。
ビタミンBBプラス「クニヒロ」
ビタミンBBプラス「クニヒロ」 70錠(第3類医薬品)【第三類医薬品】
効能効果 |
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○次の諸症状の緩和:口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび、肌あれ、赤鼻、目の充血、目のかゆみ ○次の場合のビタミンB2の補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時 |
ビタミンB2・Bなどが配合された市販薬です。ビタミンB2・B6には、粘膜に作用して機能を正常にする働きがあります。
15歳から服用できます。服用回数は1日2回です。
マスチゲンBBゼリー錠
マスチゲン BBゼリー 120錠【第三類医薬品】
効能効果 |
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◯次の諸症状の緩和:肌あれ、にきび、口内炎、口角炎、口唇炎、かぶれ、ただれ、湿疹、皮膚炎、舌炎、赤鼻、目の充血、目のかゆみ ◯次の場合のビタミンB2の補給:肉体疲労時、病中病後の体力低下時、妊娠・授乳期 |
ビタミンB2・B6などが配合されたゼリー錠タイプの市販薬です。水なしで噛んで服用できます。
ビタミンB2、B6には、粘膜に作用して機能を正常にする働きがあります。
7歳から服用できます。服用回数は1日2回です。
チョコラBBプラス
チョコラBBプラス 60錠【第三類医薬品】
効能効果 |
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◯次の諸症状の緩和:肌あれ、にきび・吹き出物、口内炎、口角炎(唇の両端の腫れ・ひび割れ)、口唇炎(唇の腫れ・ひび割れ)、皮膚炎、湿疹、かぶれ、ただれ、舌の炎症、赤ら顔に伴う顔のほてり、目の充血、目のかゆみ ◯次の場合のビタミンB2の補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時 |
ビタミンB1・B2・B6などが配合された錠剤タイプの市販薬です。ビタミンB2、B6には、粘膜に作用して機能を正常にする働きがあります。
15歳から服用できます。服用回数は1日2回です。
ビハクシロップ
ビハクシロップ 30ml×2本【第三類医薬品】
効能効果 |
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◯次の諸症状の緩和:口角炎(唇の両端の腫れ・ひび割れ)、口唇炎(唇の腫れ・ひび割れ)、口内炎、舌の炎症、湿疹、皮膚炎、かぶれ、ただれ、にきび・吹き出物、肌あれ ◯次の場合のビタミンB2・B6補給:肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時 |
ビタミンB2・B6などが配合されたシロップタイプの市販薬です。水なしで服用することができます。
ビタミンB2、B6には、粘膜に作用して機能を正常にする働きがあります。
生後3か月のお子さんから服用できます。服用回数は1日3回です。
口内炎の原因
口内炎とは、口の中の粘膜や舌におこる炎症のことをいいます。口内炎を発症すると、腫れや白斑や水ぶくれ、潰瘍などの症状があらわれます。
口内炎が起こる原因には、以下のようなものがあります。
・傷などの物理的刺激 ・ウイルスや細菌の感染 ・金属アレルギー ・ビタミンなどの栄養不足 ・ストレスや疲労 など |
口内炎の種類
口内炎は原因によって種類がわかれています。代表的な口内炎には以下の4つがあります。
・アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎) ・カタル性口内炎(外傷性口内炎) ・ヘルペス性口内炎 ・カンジダ性口内炎 |
アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
アフタ性口内炎は、円形または楕円形の赤く縁取られた、白っぽい潰瘍ができる口内炎です。最も一般的な口内炎です。
痛みを伴い、出血することもあります。通常は1〜2週間程度で自然に治癒します。
免疫力の低下や疲労、栄養不足、睡眠不足、ストレスなどが原因で発症すると考えられています。
カタル性口内炎(外傷性口内炎)
カタル性口内炎は、口の粘膜が赤く腫れたり、水ぶくれができたりする口内炎です。口のなかが焼けるような感じがしたり、刺激物により痛みを感じたりもします。
アフタ性口内炎とは違い、患部の境界がはっきりしていないという特徴があります。
歯で頰を噛むなどの物理的な刺激や、やけどなどの刺激、ビタミン不足、過度の禁煙などによって発症すると考えられています。
ヘルペス性口内炎
ヘルペス性口内炎は、単純ヘルペスウイルスの感染によって起こります。
高熱後に、歯茎や舌、唇の裏の粘膜などに多数の小さな水ぶくれができるのが特徴です。水ぶくれがやぶれると激しい痛みを伴います。
ヘルペス性口内炎は市販薬で治療することができないため、発症の疑いがある場合は病院を受診してください。
カンジダ性口内炎
カンジダ性口内炎は、免疫力が低下することで、カンジダというカビの一種が増殖することによって起こります。
白い苔(こけ)のような斑点ができ、赤くただれるのが特徴です。頬の内側や口蓋(口の中の天井部分)にも症状が現れます。
カンジダ性口内炎は市販薬で治療することができないため、発症の疑いがある場合は病院を受診してください。
口内炎の治し方
口内炎ができた場合は、刺激物をなるべく控える、口のなかを清潔に保つ、患部への刺激を避けることが大切です。
痛みを緩和したい場合や、口内炎を早くどうにかしたい場合は、抗炎症成分やビタミンが配合された市販薬(塗り薬や貼り薬など)を使用するのも一つの選択肢です。
以下の記事では、口内炎に効く塗り薬や貼り薬について紹介しています。
口内炎で病院を受診する目安
口内炎は市販薬で改善できることもありますが、症状によっては別の病気が原因となっているおそれがあります。
以下のいずれかに当てはまる場合は、一度病院を受診することを推奨します。
・市販薬を使用しても改善がみられない ・2週間以上たってもよくならない ・患部がだんだん大きくなっている ・再発を繰り返す ・口内炎が同時に多数できる ・多数の小さな水ぶくれができている ・口内に全体的にこけ状の斑点ができている など |
口内炎の予防方法
口内炎を予防するためには、以下のことを心がけましょう。
・口のなかを清潔に保つ ・歯を磨くときは口のなかに傷をつけないように注意する ・栄養バランスのよい食事をとる ・虫歯を放置しない など |