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毛嚢炎の市販薬9選|配合されている成分や薬の選び方も解説

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薬剤師監修日:

毛嚢炎に使用できる市販薬の選び方と、商品を紹介します。毛嚢炎は毛穴の奥で起きる炎症であり、細菌の繁殖が原因です。市販薬を使う場合、抗生物質や抗菌剤、抗真菌剤配合のものを検討しましょう。

毛嚢炎(毛包炎)は、毛穴に黄色ブドウ球菌などの細菌が入り込むことで起きる炎症です。症状が悪化すると、膿がたまって赤みや痛みを伴う「おでき(せつ)」と呼ばれる状態になります。

頭皮や脇、太もも、おしり、VIOなど毛嚢炎はさまざまな部位にできますが、症状によっては市販薬で対処することも可能です。

この記事では、毛嚢炎に使える市販薬の選び方や、医療機関を受診すべきタイミングについて解説します。

毛嚢炎に使用できる市販薬に含まれている成分

毛嚢炎を改善するには、「細菌の増殖を抑える」「炎症を鎮める」「清潔に保つ」という3つの対策が必要です。このことをふまえて毛嚢炎の市販薬を選ぶ場合、抗生物質や抗菌剤、抗真菌剤、ステロイド、抗ヒスタミン剤などの成分に着目するとよいでしょう。

抗生物質

抗生物質は、細菌の増殖を抑制する目的で使われる物質です。毛嚢炎は毛穴の奥で細菌が増殖している状態であるため、抗生物質によって細菌の働きを抑えることで、炎症も落ち着くでしょう。

毛嚢炎にアプローチできる抗生物質としては、クロロマイセチン、ポリミキシンB、オキシテトラサイクリン、フラジオマイシン、クロラムフェニコールなどが挙げられます。毛嚢炎に効果を持つ市販薬には、これらの抗生物質が1~2種類配合されているのが一般的です。

抗菌剤

毛嚢炎に使える薬のなかには、スルファジアジンなどの抗菌剤が配合されている製品もあります。毛嚢炎は、患部で黄色ブドウ球菌などの細菌が増殖している状態です。このとき抗菌剤を使用することで、細菌の感染を止め、化膿を防ぐ効果が期待できます。

抗真菌剤

真菌と呼ばれるカビの仲間が毛嚢炎の原因になることもあります。より幅広い菌にアプローチできるよう抗菌剤に加えて抗真菌薬が配合された市販薬を選ぶこともできます。また、市販薬を使うかどうかに関わらず、毛嚢炎は患部を清潔に保つことが大切です。皮膚を清潔に保つためには抗菌成分、抗真菌成分の入った洗浄剤を使うのもおすすめです。

ステロイド

毛嚢炎に効果効能のある市販薬には、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、ベタメタゾン吉草酸エステルなどのステロイドが配合されている製品もあります。これらの成分は、患部の炎症を抑える働きをするため、赤みのある毛嚢炎を落ち着かせるために使用することも可能です。

ステロイドの作用の強さには段階があり、市販薬に使えるのは「弱い」「普通」「強い」の3段階に分類される成分に限られます。なお、ステロイドは免疫抑制作用を持ち、副作用のリスクもある薬です。2週間以上にわたる長期間の使用は避けましょう。

抗ヒスタミン剤

抗ヒスタミン剤であるジフェンヒドラミンサリチル酸塩などが配合されている市販薬もあります。皮膚の腫れを鎮めて、かゆみを和らげる働きをする成分です。かゆみがある場合や、ステロイド配合の薬を使えない場合などに選択肢となるでしょう。

 

毛嚢炎に使える市販薬の選び方

皮膚科では、毛嚢炎に対して飲み薬などを処方されることもありますが、市販薬として販売されているのは塗り薬だけです。毛嚢炎のある部位によってはステロイド配合の市販薬を避ける必要があるため、用途に合わせて適した製品を検討しましょう。

ステロイド配合の市販薬を選ぶ

はれや炎症を鎮めたい方は、ステロイドを配合した市販薬を使用するとよいでしょう。毛嚢炎に効果が期待できる薬には、抗生物質や抗菌剤も一緒に配合されています。

ただし、顔やデリケートゾーンなど、皮膚が薄い部位に使用する場合には注意が必要です。これらの部位では広範囲への使用を避けなければならないため、まずは医師や薬剤師に相談しましょう。

顔やデリケートゾーン以外の部位に使う場合でも、継続して使用できる期間は1週間が目安です。長期間の使用は避けるとともに、塗り薬であれば患部にピンポイントで塗布して、健康な肌には塗らないようにしましょう。今までステロイドでアレルギーを起こしたことがある人も、使用前に医師や薬剤師へ相談するようにしてください。

ノンステロイドの市販薬を選ぶ

ステロイドに抵抗がある方は、ノンステロイドの市販薬を選ぶのも選択肢の一つです。また、外陰部やビキニラインといったデリケートゾーンにできた毛嚢炎、顔のおでき(せつ)に使用したい場合も、ノンステロイドの市販薬を検討してみてください。デリケートゾーンや顔はステロイドの吸収率が高いためです。

毛嚢炎に使用できるノンステロイドの薬には、抗生物質や抗菌剤、抗真菌剤、抗ヒスタミン剤を配合したタイプがあります。ステロイド配合の薬同様、アレルギーを起こしたことのある方は、医師や薬剤師の判断をあおいだうえで使用しましょう。

また、ノンステロイドの薬であっても、広範囲の使用や長期の使用は推奨されていない場合があります。6日間ほど使って効果がないようであれば、皮膚科を受診してみてください。

清潔さを保つ製品を選ぶ

毛嚢炎対策には皮膚を清潔に保つことが大切です。毛嚢炎などの肌トラブルが起こりやすい方は普段から皮膚を清浄・殺菌できる抗菌・抗真菌石けんなどを活用するとよいでしょう。ただし、繰り返し毛嚢炎が起こるようならば医療機関を受診するか、ステロイドや抗生物質を配合した市販薬の活用も検討してください。

毛嚢炎に使える市販薬9選

毛嚢炎に使用できる市販薬のなかでも、はれや炎症を抑えたいのであればステロイド配合のものが適しています。ステロイドを使えない部位・抵抗があるという方はノンステロイドのものか、患部を清潔に保つための製品を試すとよいでしょう。

ステロイド配合の市販薬4選

ステロイドと抗生物質が配合された市販薬は、毛嚢炎の原因である細菌に対して効き目をあらわします。長期間継続して使わない、患部にのみ薄く塗るなどの注意を守って、適切に使用しましょう。

ベトネベートN軟膏AS

ステロイド成分であるベタメタゾン吉草酸エステルが炎症を鎮め、抗生物質のフラジオマイシン硫酸塩が菌の増殖を抑制します。油性の軟膏が患部を保護してくれるため、化膿が起きているときにも使用可能です。

効能効果
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

フルコートf

ステロイドの強さ段階がストロングランクにあたる、フルオシノロンアセトニドを使用した市販薬です。抗生物質であるフラジオマイシン硫酸塩も配合しており、患部の細菌が増殖するのを防ぎます。刺激が少ない軟膏剤のため、膿や乾燥が起きている患部にも塗りやすいのが特徴です。

効能効果
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

テラ・コートリル軟膏a

抗炎症作用を持つ副腎皮質ステロイド(ヒドロコルチゾン)を配合した市販薬です。さらに、グラム陽性菌から陰性菌まで広い抗菌力を持つ抗生物質(オキシテトラサイクリン塩酸塩)も含んでおり、化膿性皮膚疾患に効果が期待できます。

効能効果
化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

​​​​​​クロマイ-P軟膏AS

2つの抗生物質(クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩)とステロイド(プレドニゾロン)を配合した、白色ゼリー状の軟膏剤です。化膿した患部に働きかけ、皮膚炎などの炎症に優れた効き目を発揮します。

効能効果
◯化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
◯化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

ノンステロイドの市販薬4選

ノンステロイドの市販薬は、顔やデリケートゾーンなど、ステロイドを使うのに抵抗がある部位に毛嚢炎ができてしまった場合にも使いやすい薬です。また、小児などステロイドの吸収が気になる年齢の方に使用したい場合に、ノンステロイドの薬を検討するのも一つの方法です。

ドルマイシン軟膏

抗菌作用を持つ2種類の抗生物質(コリスチン硫酸塩、バシトラシン)を配合した軟膏です。グラム陽性・陰性菌の感染による皮膚炎疾患や化膿予防に効果を発揮し、皮膚疾患を改善に導きます。

効能効果
外傷・火傷等の化膿予防及び治療、膿痂疹(とびひ)、セツ(せつ)、癰(よう)、疔(ちょう)、毛ノウ炎、湿疹、グラム陽性・陰性菌の単独及び混合感染による皮膚疾患、化膿症、伝染性皮膚炎、皮膚潰瘍

クロマイ−N軟膏

2つの抗生物質(クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩)と、抗真菌剤(ナイスタチン)を配合しており、おできなどの原因菌に効果を発揮します。伸びのよい軟膏が患部を保護する化膿性皮膚疾患用薬です。

効能効果
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

テラマイシン軟膏a

グラム陰性の細菌に効果のあるポリミキシンB硫酸塩と、グラム陽性菌と陰性菌に対する抗菌力のあるオキシテトラサイクリン塩酸塩という2つの抗生物質を配合した軟膏です。ポリミキシンB硫酸塩は特に緑膿菌へ働きかける成分であり、毛嚢炎をはじめとした化膿性皮膚疾患に効果が期待できます。

効能効果
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

オデキュアEX

毛嚢炎の化膿へアプローチする抗菌剤スルファジアジンと、腫れにアプローチするジフェンヒドラミンサリチル酸塩を配合したクリームです。ずきずきとした痛みのあるおできに、アプローチします。

効能効果
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

清潔さを保つ製品

毛嚢炎対策には皮膚を清潔に保つことも大切です。医薬品の塗り薬などとあわせて、皮膚を清浄して清潔にするための抗菌石けんを活用するのも一つの方法です。

コラージュフルフル泡石鹸

細菌の働きを抑える殺菌成分に加え、カビの増殖を抑制するミコナゾール硝酸塩を配合しており、汚れとともに菌やニオイへもアプローチします。低刺激性の薬用抗菌石鹸です。幼児からご高齢の方、肌が敏感な方でも使用できるのが特徴です。

効能効果
皮膚の清浄・殺菌・消毒、体臭・汗臭及びニキビを防ぐ

毛嚢炎に使用できる市販薬についてよくある疑問

剃毛や衣服との摩擦などが引き金となって、顔・デリケートゾーンなどに毛嚢炎ができることもあります。これらの部位にも塗り薬などの市販薬は使えますが、使用上の注意をよく読んだうえで正しく使用することが大切です。

デリケートゾーン(陰部付近)の毛嚢炎にも使用できる?

患部に傷がなければ、デリケートゾーンの毛嚢炎や膿のたまったおでき(せつ)にも市販薬を使用できます。デリケートゾーンへ市販薬を使用する場合は、ノンステロイドの塗り薬を選びましょう。ただし、化膿の度合いによっては、医療機関で膿を出す処置が必要になるかもしれません。市販薬は添付文書を確認のうえで正しく使用し、症状が改善しない場合には皮膚科などの受診も検討しましょう。

顔の毛嚢炎にも使用できる?

毛嚢炎に使える市販薬のうちステロイドを配合したものだと、顔の広範囲には使えません。顔は皮膚が薄くステロイドの吸収率が高い部位です。ステロイド配合薬を使う場合は作用の穏やかなランクを選びましょう。もし顔の広範囲に毛嚢炎が生じている場合には、あらかじめ医師や薬剤師に使い方を相談するようにしてください。

あるいは、顔にはノンステロイド製品を使うことも検討してみてください。その際にも、目の中に入らないよう、塗る範囲には気をつけましょう。

使用上の注意点はある?

市販薬を毛嚢炎に使用する際は、清潔な手で扱い、患部に優しく乗せるように塗布しましょう。塗り薬などの外用薬は、ごしごしと擦り込む必要はありません。使用する製品にもよりますが、25g~50g入りのチューブタイプの塗り薬は、人差し指の第一関節から先端までの長さを絞り出すと手のひら2枚分の面積に適した分量になります。患部の広さにあわせて薬の量を調整しましょう。

また、5~6日間ほど使ってみて効果が感じられなかったり、悪化したりするようであれば、使用を中止し皮膚科を受診してください。毛嚢炎ではない別の病気になっている可能性がある他、症状がひどく市販薬では対応できていないケースが考えられます。

医療機関受診のタイミングは?

以下に当てはまる場合、市販薬での対応は難しいため皮膚科を受診しましょう。

・毛嚢炎が複数の毛穴にまたがって発生している
・炎症がひどく痛い
・倦怠感や発熱がある
・薬を塗っても快方に向かわず、悪化する

症状が重いにも関わらず、市販薬を使った自己判断での治し方を続けた場合、かえって毛嚢炎が悪化する恐れもあります。皮膚科では、毛嚢炎の原因菌に合わせた飲み薬・塗り薬の処方や、患部を切開してたまった膿を排出するなどの最適な治療法を提案してもらえるため、不安があれば早めに受診しましょう。

毛嚢炎の薬に副作用はありますか?

医薬品には効能効果がある一方で副作用もあります。毛嚢炎に使える市販薬の副作用として報告されているのは、発疹・発赤、かゆみ、はれ、水疱、かぶれなどです。もしこのような症状が出たら、市販薬の使用は中止して皮膚科を受診してください。また、使用後すぐに皮膚のかゆみやじんましん、声のかすれなどが出た場合は、アナフィラキシーショックが疑われるため、ただちに医療機関を受診しましょう。

市販薬のなかでもステロイドは、長期使用を避けなければなりません。市販のステロイド薬の使用は長くても2週間程度にとどめましょう。そのほか、同様の薬で過去にひどい副作用やアレルギーを起こしたことがある方などは、事前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

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